低用量ピル(経口避妊薬)ってなに?わかりやすく解説!
こんにちは!
アメリカ看護師のケイです。
職場の人に恵まれていて、毎日楽しく働いています!
先日、仕事終わりに看護師の同僚3人でピルについての話になりました。
「なんで排卵しないんだろう?」
「生理がこなくなるのはなんでだっけ?」
という疑問に、お恥ずかしながら誰もはっきり答えられませんでした。
看護学生時代に必死で勉強した”エストロゲン””プロゲステロン””LHサージ”、、、
あやふやな記憶しかないことに悔しい気持ちを持ちつつ、さっそくその場で調べ直しました!
すぐに答えに辿りつき、すっきりして帰路につきました。
医療用語に慣れている私たちにとって、専門用語で調べ直すのはとても簡単です。
ただ、専門用語に慣れていない人にとっては、中々言葉がすっと頭の中に入らないのではないかと感じました。
そこで、この記事では
- ピルを飲もうか迷っている人
- ピルって結局どういう薬なの?と思っている人
に向けて、ホルモンの働きやピルの仕組みを、わかりやすくお話しします。
低用量ピルってどんな薬?
ピルには4種類のタイプがあります。
- 低用量ピル
- 超低用量ピル
- 中容量ピル
- アフターピル
低用量ピルが最も一般的で、ピルといえば低用量ピルを指すことが多いです。
低用量ピル(経口避妊薬)は、女性ホルモンを少量だけ含んだ薬です。
入っているのは主に2種類のホルモン、エストロゲン・プロゲステロン。
この2つのホルモンは、体の中で月経周期をつくる役割を持っています。
それぞれの働きを、子宮というベッド作りに例えると、こんな感じです。
- エストロゲンは『布団職人』
排卵前に子宮内膜(子宮の内側)をふっくら厚くするために、ふかふかの布団を作り出します。この布団は、もし受精卵が来たときに着地しやすくするための準備です。 - プロゲステロンは『布団デザイナー』
排卵後に分泌され、布団に羽毛を詰めたりシルクに変えたりと、よりリッチで暖かい状態に整えます。
受精卵を迎える最高の環境を完成させるのがこのホルモンです。
もし妊娠しなければ、これらのホルモンは減少して、布団(子宮内膜)が剥がれ落ちます。これが生理です。
なぜピルを飲むと排卵しなくなるの?
ピルには妊娠を成立させるための、エストロゲンとプロゲステロンが含まれていることがわかりましたね。
では、なぜそれらのホルモンを飲んでいるのに避妊薬になるの?と疑問が出てくるかと思います。
まずは、排卵を起こす仕組みについて、軽くお話します。
排卵させるためのスイッチを入れるLH(黄体形成ホルモン)は、脳の一部(下垂体)から分泌されています。
生理周期の前半ではエストロゲン(布団職人)がどんどん増えて、定員オーバーになると脳が
「布団が作られて、卵も成長したから今だ!」
と指令を出し、LHホルモンが一気に放出されます。これがLHサージです。
LHサージが起きると、卵子が飛び出し排卵が起こります。
では、なぜピルを飲むと排卵が起きないのか。
それは、ピルを飲むと薬からエストロゲン(布団職人)とプロゲステロン(布団デザイナー)が少量ずつ供給されるので、体が「ホルモンが十分にあるから、もう排卵後の状態なんだ」と、勘違いします。
その結果、脳がLHサージを起こさなくていいと判断し、排卵のスイッチが入らなくなります。
排卵されないということは、たとえ精子が侵入してきても卵子と出会うことはありません。(※ピルによる避妊は非常に高い効果があるものの、100%ではありません。飲み忘れや体調、薬の影響などでホルモンバランスが崩れると、排卵が起きる可能性もあります)
更に、ホルモンバランスが一定に保たれることで、子宮内膜(布団)も分厚くならず、生理の出血量が少なくなることも多いです。
つまり、ピルを飲んでいると体は常に排卵後の安定したホルモン状態をキープしているということになります。
ピルは28錠中の7錠は偽薬
多くのピルは1シート28日分で用意されています。(たまに38日分もあります)
そのうち、21日間はホルモン入りの薬、残りの7日間はホルモンなしの薬(偽薬/プラセボ)です。
この偽薬期間は「休薬期間」になります。
ホルモンが一時的に下がることで、体が「生理のタイミングだ」と感じて、軽い出血を起こします。
これがピル服用中の生理(消退出血)です。
子宮内膜(布団)が薄く保たれている人では、出血が少ない場合があります。
ただ、まったく出血がない場合は、妊娠の可能性はゼロではないので、医師に相談することが推奨されます。
副作用ってどうなの?
実際に飲み始めてみると、副作用を感じる人も少なくありません。
特に最初の1~3ヵ月は体がホルモンに慣れていないため、
- 吐き気
- むくみ
- 頭痛
- 気分の落ち込み
などの症状が出ることがあります。
私も使用しだしたときは、むくみと若干の気分の落ち込みを感じました。
ただ、内服を継続できないほどではなかったので、飲み続けましたが、体に合わないと感じた場合は、すぐに医師に相談しましょう。
ピルが合わない、飲み続けるのが負担と感じる人には、ホルモンを持続的に体に届けるタイプのものもあります。
- ミレーナ:子宮内に挿入し、数年間ホルモンを少量ずつ放出する装置
- 皮下埋め込み型(避妊インプラント):腕の皮下に細いスティックを埋め込み、数年避妊効果が続く
どちらも飲み忘れがなく、局所的に作用するのでピルより副作用が少ないと感じる人が多いです。
ただし、体質やライフスタイルによって合う・合わないがあるので、医師とよく相談して選ぶことが大切です。
実際に、ミレーナや避妊インプラントを試した方のリアルな体験談をまとめた
【ちなぐくる】さんのミレーナ(IUD)とは?効果・副作用まとめとアメリカでの装着体験談
【Calimamadays】さんのアメリカで避妊インプラント「ネクスプラノン」の挿入から取り外しまでのリアル体験談!
のブログもとても参考になります。
リアルな経験や避妊装置の特徴などが書かれているので、検討している方におすすめです!
まとめ
低用量ピルは、体のホルモンバランスを安定させて排卵を止める薬です。
エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンを少量ずつ補うことで、脳を反乱後の状態なんだと錯覚させて、排卵や月経をコントロールします。
生理痛が軽くなったり、PMSが和らいだりと、ピルには多くのメリットがありますが、体質によっては副作用を感じる人もいます。
でも、大切なのは合わないから使わないではなく、体に合う方法を一緒に探していくことです。
ピル以外にも、ミレーナや避妊インプラントのように、ホルモンを局所的に届ける方法もあります。
医師と相談しながら、自分の体と一番合う方法を見つけましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考文献・出典:
厚生労働省:経口避妊薬について
MSDマニュアル家庭版:経口避妊薬について
日本産婦人科学会:女性の月経周期やライフステージに関する病気
WHO(世界保健機関):Family planning/contraception methods
