【グリーンカード I-693】アメリカでの健康診断の注意点とワクチン解説
みなさん、こんにちは!
ニューヨークにあるクリニックで働くこっちゃんナースです。私の働くクリニックでは、グリーンカード申請で必要になるI-693の書類作成もしています。
予約が入ったときに必要検査やワクチンについても案内しているのですが、当日になって「今日ワクチン打たなきゃいけないの?」「子供だけが必要なんじゃないの?」と驚かれる方が後を絶ちません。
大変なVISA申請。やっと健康診断を受けるところまで辿り着いたので、ここで失敗したくないですよね。そんなみなさんの不安を少しでも減らしたい!
そこで、今回はI-693の書類を準備している現場の視点から、健康診断の注意点や必要ワクチンについてお話していきます。
※本記事は筆者のナースとしての経験をもとに作成しています。USCISのルール変更や、各医療機関によって対応が異なる場合があるため、最新情報は必ず公式サイトを確認し、受診先のクリニックの指示に従ってください。
グリーンカード健康診断の流れ
グリーンカードのための健康診断を受けるタイミングは人それぞれ。申請を開始するために受ける方もいれば、面接を受ける最終段階に入ってから健康診断を受けられるようになる方もいます。
今回は、タイミング関係なくI-693の書類作成が必要になった段階からの流れを説明します。
グリーンカードのための健康診断は、USCISに登録されているドクターのもとで受ける必要があります。金額や書類が完成するまでの期間は、医療機関によって異なるのでWebsiteなどで確認してください。
登録されているクリニックを探すのはコチラから。
受診する前に、I-693の書類の準備をします。医療機関によって、あらかじめ病院情報が入力してある書類が準備されていることもあるので、問い合わせて確認してください。
必要検査・必要ワクチンの接種・問診を受けます。
厳封封筒に入れられている完成したI-693を受け取ります。絶対に開封せず、USCISもしくは担当の弁護士へ渡してください。このとき、原本のコピーも必ず受け取ります。
グリーンカードI-693書類記入の仕方
健康診断に持参する【Form I-693】。全部で14ページもある書類ですが、申請者が記入すべき場所は最初の3ページだけ。ここでは、最初の3ページと、12ページ目のワクチン記入欄について説明します。
【1ページ目】
基本的には青まるで囲っている部分の氏名・住所・性別・出生地を記入。

【2ページ目】
青丸の部分は連絡先を記入。そしてピンクマーカーを引いているApplicant‘s Signatureの部分は、診察時にドクターの前でサインする必要があるので空欄にしておいてください。
もし、通訳を介して受診する場合は、Part3の部分に通訳者の情報を記入します。

【3ページ目】
本人確認をするものを記入する。(パスポートや運転免許証など)
Part4は医療機関のスタッフや代筆者が、I-693に必要なすべての情報を記入した場合のみ、使用します。

上記以外のページは、すべてクリニック側が記入します。
【12ページ目】
過去に打ったワクチン記録を把握している場合、ここのワクチン記録を埋めても問題ありません。クリニックが公式な接種証明書(病院が発行した接種記録、母子手帳など)と照らし合わせ、確認していきます。
もし間違いがあった場合は、二重線での訂正や書き直しになることもあるので、無理に記入する必要はありません。
グリーンカード健康診断で必要な3つの検査
健康診断といっても、1年に1回受けるような全身チェックではありません。公衆衛生の観点から、特定の感染症がないか確認することが目的です。
検査は以下の3つの項目ですが、年齢によって必要な項目が異なります。
- 対象:2歳以上全員
- 内容:血液検査
以前はツベルクリン反応(皮膚テスト)も行われていましたが、現在はより正確な血液検査が主流。特に、日本人はBCGを接種しているため、皮膚テストだと擬陽性がでやすいです。そのため、最初から血液検査を行うのがスムーズ。
- 対象:18~44歳
- 内容:血液検査
この年齢に該当する方は、結核検査と一緒に採血を行います。
- 対象:18~24歳
- 内容:尿検査
若年層の方に必要な検査です。当日は尿サンプルが必要になるため、クリニック到着直前にお手洗いを済ませないようにしてください。
上記の検査をして、万が一陽性反応が出てしまった場合は、必要な追加検査や治療を行います。治療が完了したり再検査で陰性反応が確認できれば、I-693の書類を完成させることができます。
グリーンカード健康診断で必要なワクチン
必須ワクチンの種類は、大人と子どもで異なります。18歳以下の方に関しては、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が定めている接種スケジュールに沿っている必要があります。
大人のように決まった数項目だけでなく、年齢によって必要なワクチンの種類や回数が細かく分かれています。日本とアメリカでは推奨される回数やタイミングが微妙に違うので、接種証明書(英訳された母子手帳など)をクリニックに提出し、必要ワクチンを確認してもらってください。
ここからは18歳以上の方に必須なワクチン6つをお伝えします。
| ワクチン名 | クリアに必要な回数・条件 | 抗体検査の有無 |
|---|---|---|
| ポリオ(Polio) | 生涯で合計3回 3回以上の接種なら生ワクチン・不活化ワクチンのどちらでも可 | 抗体検査なし |
| MMR(麻疹・おたふく風邪・風疹;Measles・Mumps・Rubella) | 生涯で合計2回 1回目と2回目の接種間隔が4週間以上空いている必要 | 陽性反応があればクリア |
| 水痘(水疱瘡;Varicella) | 生涯で合計2回 子どものときにかかっていても、証明書がない限り無効 | 陽性反応があればクリア |
| B型肝炎(Hepatitis B) | 生涯で合計2回または3回(製品による) 59歳以下の大人の方は必須 | 陽性反応があればクリア |
| Tdap(破傷風・ジフテリア・百日咳;Tetanus・Diphteria・Acellular perutussis) | 過去10年以内に1回 | 抗体検査なし |
| インフルエンザ(Inflenza) | 今シーズンのものを1回 毎年10月頃~3月頃に受診する場合のみ必須 | 抗体検査なし |
上記の条件をクリアしていれば、追加接種は必要ありません。ただし、公式な証明書が必要です。接種が認められる証明書の最低条件として、ワクチン名・接種日・接種医療機関のサインが必要になります。それに加えて、ロット番号やワクチンの消費期限も書いてあれば確実に認められます。
昔の母子手帳は英語表記がないため、英文記録の準備もします。翻訳を自分で準備もしくは依頼するか、日本語対応している医療機関にワクチン接種証明書を作成してもらうなどで対応できます。
また、ワクチン(MMR・水痘・B型肝炎に限る)を打った記憶はあるけど公式な接種証明書が手に入らないときは、血液検査で抗体の有無を確認できれば、追加接種は必要ありません。
接種回数を満たしていないワクチンがあった場合、すべての回数を打つ必要はありません。例えば、生涯で2回接種が必要なMMRを1回も打ったことがなかったとしたら、1回だけワクチンを打てばI-693の書類を完成させられます。
ワクチンは必ずしも健康診断を受けるクリニックで打つ必要はありません。CVSなどの薬局、かかりつけクリニック、あるいは地域の無料クリニックなど、どこで打ってもOKです。
受診する医療機関にワクチンや抗体検査の費用を確認し、費用を抑えられる方法を見つけてください。
グリーンカード健康診断:まとめ
最後に、大切なポイントをもう一度お伝えします。
- 書類のサインはドクターの前でする
2ページ目の4は空欄にしておきます。 - 検査項目は年齢で決まる
全身チェックではなく、感染症の有無(結核・梅毒・淋病)の確認です。 - ワクチンは1回でOK
回数が足りないワクチンがあっても、1回追加接種をすれば書類は完成させられます。 - ワクチンの記録は大切
母子手帳や接種証明を手に入れて、無駄なワクチン接種を減らしましょう。
大変なアメリカでの手続き、情報や書類集めなど本当にお疲れ様です。
グリーンカード申請がスムーズに進み、無事に永住権をゲットできることをニューヨークの空の下から応援しています!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

